世界に誇る蔵王の樹氷と自然景観を未来へ

せかいにほこるざおうのじゅひょうとしぜんけいかんをみらいへ

名称世界に誇る蔵王の樹氷と自然景観を未来へ
ふりがなせかいにほこるざおうのじゅひょうとしぜんけいかんをみらいへ
地域・場所蔵王連峰山頂域から中腹域(地蔵山、熊野岳、刈田岳、蔵王高原坊平にかけてのエリア)
提供団体蔵王温泉観光協会
連絡先TEL:023-694-9328
掲載サイト
概要

 蔵王連峰の亜高山帯(1300m~1700m)には、オオシラビソ(アオモリトドマツ)の群生林が広がっています。山形県内で蔵王連峰よりも雪が多い山岳(飯豊山地、朝日山地、月山、鳥海山など)では群生林は見られず、蔵王連峰における特徴的な植生を示しています。また冬期間には、スノーモンスター(樹氷:アイスモンスター)と呼ばれる特異な自然現象を見ることができ、蔵王連峰は樹氷発現の特殊条件を満たす貴重なエリアです。同じ亜高山帯のエリア内(1400m~1600m)には、樹齢300年を越すキタゴヨウマツが群生する景勝地「観松平」があり、「羽衣の松」「王将の松」などの名前が付いたものが14本とそれらを巡る1周約1.2kmの遊歩道が整備されているほか、大小数十個の沼(池塘)が点在する貧養湿原「いろは沼」は、高層湿原植物の宝庫となっており、木製歩道や休憩所が整備され、初心者向けのトレッキングコースとして親しまれています。

 さらに歌人斎藤茂吉は、父なる蔵王山、母なる最上川としてふるさと山形の自然を讃えこよなく愛したことで知られ、特に蔵王は、幼少のころから朝夕仰ぎ親しみました。

 オオシラビソの群生林をはじめとする、蔵王連峰の亜高山帯における貴重な自然景観は、斎藤茂吉の感性と思いに触れるとともに、四季を通して類まれな自然を身近に感じ取ることができる、山形が世界に誇る宝です。未来に継承していくため、保存及び活用の取組みを進めていきます。